クラリセージの効果効能/精油・エッセンシャルオイル

目次

クラリセージのプロフィール

  • 名前/クラリセージ、Clary sage
  • 学名/Salvia sclarea
  • 科名/シソ科
  • 主産地/フランス・モロッコ・ロシア・イタリア・ブルガリア
  • 抽出部位/花、葉
  • 抽出方法/水蒸気蒸留法
  • ノート/ミドルノート
  • 香り/【ハーブ系】あたたかく、ほんのりスパイシーで苦みのある香り
  • 主な成分/【エステル類】酢酸リナリル(70%)、リナロール、ゲルマクレンD、スクラレオール(特徴成分)、酢酸ゲラニル、ミルセン、酢酸ネリルなど
  • エレメンタル/地・風
  • 陰陽/陰
  • 五行/金
  • 五臓/肝・肺
  • チャクラ/第6チャクラ、第5チャクラ
  • 色/ロイヤルブルー、ブルー
  • パワーストーン/アンバー
  • 星座/乙女座
  • 天体/月、水星

歴史

英語のclaryはラテン語で「明晰な」という意味のclarusに由来し、このハーブが目に良いことをあらわしており、伝統的にクラリセージの種子から浸出した液が、疲れ目や目の腫れに用いられました。

属名のSalviaはラテン語のsalvere「救う」「癒す」に由来し、そのためにローマ人はクラリセージを「聖なる薬草」と呼び習わしました。

また、中世のころには、オクルスクリスティ「キリストの眼」と言われました。

栽培はイギリスがはじまりとされていますが、香料としての利用はドイツで始まりました。マスカテールとしてマスカットワインの風味付けに使用されたのが最初といわれています。

 

クラリセージの主な働き

【心への働き】心配事や不安感・緊張感を和らげ、リラックスさせる

ストレスや人間関係によりエネルギーをすり減らし、押しつぶされそうな状況に陥った時、心を安定させ明晰さを回復させてくれます。

魄(はく)に強く働きかけ、肉体の内側からの拘束を解き放ち、鮮明な直観力を取り戻すことによってインスピレーションをもたらしてくれます。

※魄(はく)とは、精神を司る陽の気を魂(こん)というのに対し、肉体を司どる陰のたましいのこと。

型にはまった自分自身を解放してくれるので、常識や思い込みにとらわれすぎて幸福を感じにくい人、常に方に力が入り続けている人の緊張状態を解く効果が期待できます。

仕事がいつまでも頭から離れない時に取り入れると、緊張のスイッチをオフする手助けとなります。

【体への働き】月経不順や生理痛など、女性特有のトラブルによく利用される

胃腸の気の流れを滑らかにするため、ストレスや緊張からくる胸の閉塞感や動悸、消化器のトラブルに有効です。

筋肉痛や痙攣、疲れて痛む脚、頭痛や片頭痛にも役立ちます。

肺の氣を競争し循環させるため、疲労や浅い呼吸に効果的な一方で、喘息の症状にも適します。

呼吸を深くし、「胸部を開く」ように働きかけます。

子宮のよい強壮剤として、いろいろな子宮の障害に役立ちます。

ホルモンバランスを調整する作用があるので

【皮膚への働き】毛髪を成長させる

炎症や肌荒れを抑え 、肌を落ち着かせます。肌や頭皮に保湿作用もあります。

【東洋医学から】気虚を補い、氣が塞いだのならリラックスさせ、循環させる

氣や血の巡りに関わる肝の機能を強化するので、氣滞が原因の月経痛やPMS(月経前症候群)のイライラを和らげる効果が期待できます。

肝は精神面のバランスを整える働きもあるので、分娩時の不安や緊張・痛みを緩和することにも役立ちます。

【注意事項】妊娠中・生理中は避ける。

刺激強。集中力を低下させるため、運転時や危険な作業を行う前には使用しないこと。

アルコール摂取時は避ける。

【特性】

スクラレオール⇒女性ホルモン様作用

鎮静作用、中枢神経抑制作用、神経バランス調整作用、血圧降下作用、抗炎症作用、鎮痙作用、抗菌作用、収れん作用

キーワード

「明晰さ」「直感・インスピレーション」「ストレスからの回復」

 

こんな時に

・疲れやストレスで呼吸が浅くなっていると感じる時

・息切れなど呼吸器系のトラブルがある時

・体力が低下していると感じる時

・更年期などで女性ホルモンのバランスを整えたい時(ゼラニウムと組み合わせて)

・月経痛やPMSでつらい時

・我慢しすぎやのめり込みすぎている時

・今の状態にストレスを感じている時

・発想の転換が必要な時

 

ブレンドしてよく合う精油

スパイス系、柑橘系、フローラル系の香りと相性がいいです。

柑橘系・・・柑橘系全般

フローラル系・・・ゼラニウム・ラベンダー・ヤロウ

スパイス系・・・カルダモン・コリアンダー・シナモン

オリエンタル系・・・ベチバー

樹木系・・・シダーウッド・ローズウッド

 

メンタルケア・からだの悩みに役立つアロマ活用術

◎ストレスで熟睡できない・・・≪レシピ≫塩25~30g+クラリセージ2滴+ラベンダー2滴+ローマンカモミール1滴
・小皿に塩を入れ精油をたらして少し混ぜ、精油を塩になじませます。それを浴槽に入れて溶かしながら入浴します。

◎月経痛・PMS・・・≪レシピ≫ スイートアーモンドオイル30ml+クラリセージ3滴+ラベンダー2滴+ローズマリー1滴
・血行が悪くなることで起きる月経痛に、子宮の緊張をゆるめるラベンダーと体の流れをよくしつつ痛みを和らげるローズマリーのブレンド。
・下腹部や腰やヒップ回り、内股に塗って軽くマッサージします。

◎月経困難・・・≪レシピ≫スイートアーモンドオイル30ml+クラリセージ3滴+ニアウリ2滴+サイプレス1滴
・さらに月経痛がひどいときは、エストロゲン作用があるニアウリをいれて。
・下腹部・内股に塗布します。

◎更年期のベーシックケアとして・・・≪レシピ≫スイートアーモンドオイル30ml+クラリセージ2滴+ニアウリ2滴+サイプレス1滴+ペパーミント1滴
・更年期の乱れがちな女性ホルモンをサポートする日常的なケアに。
・みぞおちあたりに塗布します。

◎更年期ケアに・・・≪レシピ≫塩25~30g+クラリセージ3滴+ローズゼラニウム2滴+サイプレス1滴
・小皿に塩を入れ精油をたらして少し混ぜ、精油を塩になじませます。それを浴槽に入れてバスソルトとして。
・更年期の日常的なケアに。
・女性ホルモンのバランスを整え、体の循環を促すことで冷えもケアします。

◎更年期のイライラ・憂鬱に・・・≪レシピ≫スイートアーモンドオイル30ml+スイートマジョラム2滴+ラベンダー2滴+クラリセージ2滴
・更年期特有のイライラや気分の落ち込み、頭痛、動機、めまいなど自律神経のバランスの乱れからくる症状に。
・スイートマジョラムは体を温めると同時に気分をほぐしてくれるので、不安感やストレスなど精神面のサポートにぴったりです。
・みぞおちあたりに塗布します。

  • 参考
    『アロマテラピーのための84の精油』ワンダ・セラー著/高山林太郎訳(フレグランスジャーナル社)
    『スピリチュアルアロマテラピー入門』吉田節子著(株式会社BABジャパン)
    『スピリチュアルアロマテラピー辞典』柏原茜 登石麻恭子(株式会社河出書房新社)
    『スピリットとアロマテラピー』ガブリエル・モージェイ著/前田久仁子訳(フレグランスジャーナル社)
    『アロマテラピー〈芳香療法〉の理論と実際』ロバート・ティスランド著/高山林太郎約(フレグランスジャーナル社)
    『すべてアロマで解決しました!』西園寺リリカ(株式会社 講談社)
    『アロマテラピーのレシピ12か月』佐々木薫(株式会社 池田書店)
    『カラーグラフで読む精油の機能と効用』三上杏平著(フレグランスジャーナル社)

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