最近「マインドフルネス」という言葉がよく聞かれるようになりました。
ストレスの軽減だけでなく、記憶力・学習力の向上、免疫機能の向上、感情コントロール能力の向上など様々な効果が期待できるということで、大企業などに取り入れられ、大きな注目を集めています。
スタンダードな実践法に「呼吸を意識する瞑想」があり、短時間から気軽に始められる方法だそうです。
目次
マインドフルネスとは?
「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」といった説明がなされることもある。新しい考え方ではなく、東洋では瞑想の形態での実践が3000年あり、仏教的な瞑想に由来する。この仏教本来のマインドフルネスでは、達成すべき特定の目標を持たずに実践される。医療行為としてのマインドフルネスは、ここから派生してアメリカで生まれたもので、1979年にジョン・カバット・ジンが、心理学の注意の焦点化理論と組み合わせ、臨床的な技法として体系化しトレス低減プログラムとして創始した。(ウィキペディアより抜粋)
Googlは独自のプログラムで社員研修に取り入れたのですが、あまりに好評だったため社内に広がっていき、最終的には著書として世界中で出版されるに至りました。マインドフルネスの効果は抜群という点で、AppleやYahoo!、メルカリなど、導入する企業が徐々に拡大していったのです。
マインドフルネスの効果
集中力のアップ
マインドフルネスでは、瞑想を行うことが主流です。
マインドフルネスの瞑想を行うことで、余計な考えを捨てることができるため、今、目の前だけのことに集中できる力を養うことができるのです。
セルフマネジメントの向上
自身の感情は今どうなっているのか、長所や短所は何なのか、何を欲しているのかなど、自分の内面を見つめ、理解を深めることで、自分の感情をコントロールできるようになるため、仕事のパフォーマンスも上がると言われています。
脳に作用し、身体的症状も変化
マインドフルネス瞑想を行うことで心が安定し、それにより、身体的な回復にも影響するということが、実験で証明されているそうです。
マインドフルネスにアロマをお勧めする理由
香りを嗅いだ瞬間に昔の記憶と共に感情までもよみがえったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
五感のうち、視覚・聴覚・味覚・皮膚感覚はまず脳の表面の大脳新皮質に行ってから大脳辺縁系に行きますが、嗅覚だけはダイレクトに大脳辺縁系に到達します。その速さは約0.2秒といわれています。
(痛みを受けた時、その刺激が脳に伝わるまでが約0.9秒)
そして、大脳辺縁系には記憶の処理に関わる海馬や、感情や快・不快などの情動を司る扁桃体などがあり、自律神経の働きを調整する視床下部やホルモン分泌の働きに関わる下垂体などもコントロールしています。
香りは生きていくうえで重要な部分に関わっているのですね。
明日の命を保障されていなかった古代の人々も、人間にとって最も本当的な器官である「嗅覚」を用いて食物の確保・外敵からの防御・病気の治癒などを行っていました。
また、英語で香りを意味するパフューム(PERFUME)には、「per(~を通して)」「fume(煙)」という語源があります。
芳香性のハーブを神殿での宗教的儀式の際に焚き、場を清めていたことが、紀元前1550年頃のエジプト医学文書『エーベルスパピルス』に記載されています。こうした宗教的儀式において植物を焚くということは、煙が点に昇っていく様子から、いい香りを神への供物として捧げる意味がありました。しかし同時に、神殿に祈りに来ている人々の心を癒して慰めつつ、香りの力で神とつながるかのような特別な意識(トランス状態)を呼び起こすことも目的だったのではと考えられます。
こうした献香の儀式は、香りや香りを持つ煙が「物質的な現世と目に見えない神聖な世界とをつなぐ存在」と考えられていたことに由来するといえるでしょう。香りは、「目に見える肉体」と「目に見えない精神や魂」とを一体にするものだとされていたのです。
マインドフルネス瞑想時にアロマの香りを使うのがいいのは、当然といえますね。
マインドフルネス瞑想にお勧めのアロマ
- フランキンセンス
香り:涼感のある爽やかで鋭い樹脂の香り
働き:さまざまな痛みを和らげるほか、集中力が高まり内面と向き合える
- シダーウッド
香り:気力を充実させるウッディで神秘的な香り
働き:疲れ切った心身に力を与える
- ホーウッド
香り:甘さとスパイシーさが感じられる落ち着いた香り
働き:心を解放してリラックスさせる
- ベルガモット
香り:柑橘系の香りの中でも特にフローラルな香り
働き:イライラや怒り・不安を解消する
- パルマローザ
香り:華々しい中にも温かさを含む香り
働き:心のバランスを整えて動悸や不眠、ソワソワした気分を和らげる
アロマを使ったマインドフルネスの実際
(1)お好みのアロマを(数種類混ぜても可)ディフューザーに入れて香らせるか、お湯を入れたカップに数滴落として香らせる。
(2)椅子または床に座る
椅子に腰掛けても床にあぐらをかいてもOKですが、深い呼吸ができるように背筋が伸ばせる座り方をしてください。
(3)呼吸に意識をむける
肩の力を抜いてリラックスし、目は閉じるが半目に。ゆったりと自然なペースで呼吸をし、意識を呼吸だけに向けます。
【呼吸のしかた】
できれば腹式呼吸(息を吸うときにお腹を膨らませ、息を吐くときにお腹を萎ませる)を。難しい場合は無理に腹式呼吸をしようとしなくても良いので、自然な鼻呼吸を心がけましょう。
【呼吸の意識のしかた】
空気が入ったり出たりするのを感じられる部分(鼻先・鼻の中・お腹の動き)に意識を向けましょう。吸うときと吐くときの温度の違い・空気が体に入ってくるときの感覚・出ていくときの感覚を感じてください。途中で頭に何か他の感覚や考え方が浮かんできても、気にせずそっと意識を呼吸に戻します。
最初は静かな場所で5分からトライしてみましょう。
慣れてくると電車の中などでもできるそうです。
瞑想をするタイミングとしては、「朝」「活動を切り替える時」などがよいといわれていますが、テレワークで続きで疲れた時、寝る前など、自分のタイミングでやってみてはいかがでしょう?
「今、ここ」に意識を集中させ、ありのままを受け入れる状態「マインドフルネス」
五感が研ぎ澄まされる秋。
「今、ここ」に集中するのにいい時期かもしれませんね。
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