ベチバーの効果効能/精油・エッセンシャルオイル

目次

【プロフィール】

●学名:Vetiveria zizanoides
●科名:イネ科
●蒸留方法:根の水蒸気蒸留法
●ノート:ベースノート
●主産地: インド、インドネシア・タヒチ・ハイチ
●香り: 【オリエンタル系】甘く濃厚で、スモーキーな香り
●主な成分: ベチベロール、ベチボン、ベチベン、ベチロンなど
●エレメンタル: ●星座:山羊座●五臓:心・脾
●五行:陰
●チャクラ:第1チャクラ
●色: レッド・ダークブラウン
●天然石:ヘマタイト
●天体: 土星、冥王星

【歴史】

この草本の通称は「まさかりで刈り取る」というタミール語vetiverrに由来し、この根茎の収穫方法そのものです。
ジャワ島ではベチバーを「香りを持つ根茎」という意味のakar wangiと呼びます。
インドの過程では土のにおいににた濃厚な香りを持つ根の価値を、何世紀もの間伝承しています。
厚いブラインドや日除けに織り込まれた頑丈な繊維質の根が夏の昼下がりには絶えず水がまかれ、燃えるような熱風が通ると水分が蒸発して甘い香りが漂いました。

【主な働き】

≪心への働き≫
心の過剰な熱を冷まし、怒りやパニックを鎮める
土を思わせる濃厚な香りが、精神活動に関わる心の熱を冷まし、気を降下させる作用がります。
このため、感情の起伏が激しくオーバーヒートした時や、ヒステリーやパニックに襲われた時、怒りや苛立ちで興奮して眠れない時に、心の火を鎮めて冷静さを取り戻させてくれます。
長い間ストレス状態にあって眠れず、夢を多く見る時にも、心の熱を冷まし落ち着かせてくれます。

≪体への働き≫
筋肉の緊張を和らげ、疲労感を軽くする。
「脾」は「思」「憂」といった感情と関係するが、土のような香りで脾の気を補うことで、こうした感情にとらわれて心身ともに消耗してしまう時に役立ちます。
脾は消化器系にも関わることから、精神的なトラブルに起因する胃腸の不調を和らげる効果も期待できます。

≪皮膚への働き≫
虫よけによく利用される。
かゆみを緩和します。

【東洋医学から】

不安定な心に栄養を与えて、母なる大地が静かに元気づける力を吹き込む
生気的な観点からはどの植物の根も本質的に栄養を与え、強壮し、大地に根付かせます。
全世界を養うイネ科に属することから、ベチバーの根には特に際立つ作用があります。
滋養するベチバーの性質は陰を補う働きをします。
このため食欲不振や体重の減少、貧血、吸収障害にも良いです。
結合組織の活力を活性するため、関節の弱さや乾燥した潤いのない肌にもよいです。
さらに、内分泌腺の強壮をし、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの過少分泌による月経前緊張症候群や更年期障害にも用いることができます。
仕事のし過ぎからおこる精神の消耗や、肉体を実感できず欲求に気づかないときにも、霊性と物質の溝を埋めながら鎮静させ、同時に回復させるので、中心の軸を取り戻させ、再び結びつけます。

【注意事項】

イネ科アレルギーの人は使用注意。
妊娠初期は使用を控える。

【特性】

強壮、鎮静、血行促進、細胞活性、鎮痙、防虫、抗真菌

【キーワード】

「再生」「滋養、回復、やる気」「再びつながること」

今に至るまでに人生を通じて重ねてきた経験を生かして、ポジティブな未来に向かって再出発できるように、今エネルギーを充分に補充しましょう。
今後訪れるであろう気付きをより大きな学びに変えるなめに、この時期この地球に生まれてきたこと自体に意味があることを理解しましょう。
ベチバー精油は前向きに生きる、来るべき再生に必要なエネルギーを吹き込んでくれる香りです。
重くねっとりとした特有の粘度があり、マザーアースのエネルギーで満たされています。
赤くどろどろとしたエネルギーの中には、生きていくために必要な尽きることのない生命力、それを促すポジティブなエネルギーが込められています。

【こんな時に】

・今は充電期間だと感じる時
・ネガティブな思考回路に振り回されていると感じる時
・考えがから回りして地に足が着いていないと感じる時
・精神世界ばかりを追いかけて宙に浮いているような感覚を受けた時
・生命力に満たされたい時
・心が異常に興奮した状態で、昂った感情をコントロールできず、眠れない・胸が苦しいといった症状があるときに
・精神的なトラブルが原因で、食欲不振で疲れやすく、だるさが取れないときに
・心配事があってつい考えてしまうときに

【作用】熱を冷まし、滋養を与えてくれる
高まりすぎた気持ちを落ち着かせることで、再びやる気を起こさせてくれます。
完璧主義で、どんなに行っても納得いかない人、早い成長を願うあまりに地に足がつかない場合に、等身大の自分を認め、それに合った成長ができるように促してくれます。

【ブレンドしてよく合う精油】

オリエンタル系、フローラル系の香りと相性がいいです。
ハーブ系・・・アンジェリカ、クラリセージ
柑橘系・・・柑橘系全般
フローラル系・・・ゼラニウム、ラベンダー、ローズ
スパイス系・・・シナモン
オリエンタル系・・・サンダルウッド、イランイラン、パチュリ
樹木系・・・ローズウッド

【メンタルケア・からだの悩みに役立つアロマ活用術】

◎疲れてだるさがとれないときに・・・アロマバス
≪レシピ≫ベチバー3滴+フェンネル3滴
天然塩約大さじ1に上記の精油を落とし、よく混ぜます。
それを浴槽に入れ、溶かしながら入浴します。
約38℃くらいのぬるめのお湯でリラックスしましょう。

※注意事項:ここに掲載している内容は、精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。
あくまでも自己責任にてご使用をお願いいたします。
持病をお持ちの方、妊娠中の方、お子様に使用する場合や、その他使用に不安のある方は、専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。

  • 参考
    『アロマテラピーのための84の精油』ワンダ・セラー著/高山林太郎訳(フレグランスジャーナル社)
    『スピリチュアルアロマテラピー入門』吉田節子著(株式会社BABジャパン)
    『スピリチュアルアロマテラピー辞典』柏原茜 登石麻恭子(株式会社河出書房新社)
    『スピリットとアロマテラピー』ガブリエル・モージェイ著/前田久仁子訳(フレグランスジャーナル社)
    『アロマテラピー〈芳香療法〉の理論と実際』ロバート・ティスランド著/高山林太郎約(フレグランスジャーナル社)
    『カラーグラフで読む精油の機能と効用』三上杏平著(フレグランスジャーナル社)
    『すべてアロマで解決しました!』西園寺リリカ(株式会社 講談社)
    『アロマテラピーのレシピ12か月』佐々木薫(株式会社 池田書店)
    『心と体 キレイの法則』青木恵(学校法人文化学園 文化出版局)
    「手作りの石けんと化粧品」監修 佐々木薫(池田書店)

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